2011年07月28日

ファミリーアドベンチャー感動秘話

今年のファミリーアドベンチャーに参加してくれた家族も昨年同様、それぞれ個性があり、アットホームで、すごく仲良しという印象。そんな優しく温かい家族から、私たちスタッフは多くの事を学ばせてもらった。

特に私の印象に残ったのは恒例の木登り。大人でもビビッてしまう高さ(5mくらいかな)ゆえ、小さい子にはかなり大きい課題になる。初挑戦となる子は、どの子も「怖い」とおののく。

ここを支えるのはヨーキとしんちゃん。ヨーキは容赦ない。怖くて「下りる」と言う子には「大丈夫、できる。がんばってみよう」「深呼吸して」。上へ上へと登る子には「いいぞ、いいぞ。その調子」「足を左にある枝に置いて!!」と適格な指示と檄を飛ばす。

しんちゃんはそれを温かく、優しくフォローする。登り始めに「がんばろう」と背中をなでるしんちゃんの手は「大丈夫だ」と言ってるようだ。

強いヨーキと優しいしんちゃん。この二人の支えによって、子どもたちは高い木に上り詰めていく。

昨年、他のポイントに配置していた私は、木登りを見ることができなかった。ゆえに、今年は見てみようと、そのポイントに徳と足を運んだ。丁度、あるチームがこの木登りで大きな壁にぶち当たっている最中だった。

このチームの子(Aちゃん)は高い所が怖いようだ。最初のコブまで足が届くよう、お父さんが肩車をするが、それすら怖がる。足が木に触るのも怖いようだ。

そのうちAちゃんの瞳からポロポロと涙が出てきた。これを見たパパ、ママはどんな気持ちだっただろう。もう可哀想だからやめて。そう喉元まで声が込み上げただろう。

しかしヨーキは依然としてあきらめない。逆に「自分を信じて。大丈夫。できる!!」そうAちゃんに何度も言い聞かせていた。ヨーキの熱い気持ちが伝わったのか、パパもママも一所懸命にAちゃんを励ます。どんどん時間が経過する。スタッフも集まってAちゃんを応援しだす。がんばれ、Aちゃん!!

ファミリーアドベンチャーは順位(ポイント)を競う競技であるゆえ、必ず勝敗はついてしまう。しかしポイントはあくまでも目的。勝敗はこの目的を達成するために与えられた課題に過ぎない。

木登りができても、カヌーができなかったり、クワガタが取れなかったり、オリエンテーリングができなかったり、チーム(家族)内で不協和音が鳴り響いたり・・・。それこそを家族で越えていくのがファミリーアドベンチャーの意図である。

Aちゃんは木登りが苦手だった。高い所が嫌いだった。それが「できない」とイコールにはならない。高所が怖いのが悪いとは、私たちスタッフはちっとも思っていない。それはAちゃんの個性。テッペンまで登れる子は、それが個性。怖いのは怖いで個性。

ただヨーキは何もクリアしないまま止めて欲しくなかったのだろう。少しでも「できた!」と喜びを感じ、自分に自信がついてくれれば、それでいい。だからハナからあきらめることを許さなかったのだろう。

長くかかった時間からして、Aちゃんは、ものすごく怖かったに違いない。それでもAちゃんは、その小さなカラダで、目一杯に恐怖と闘っていた。

するとパパの肩車すら怖い怖いと泣いてたAちゃんが、パパの肩から離れて、最初のコブに足を乗せた。

その時のAちゃんはすでに泣いていなかった。唇を噛み締め、グラグラする片足をそのコブに置き、もう片方の足を引き吊るようにして、そのコブに足を乗せ、両足でコブに立ったのだ。自分の力で。

Aちゃんは恐怖に勝った。

その場にいたスタッフもしんちゃんもヨーキも大喜び。パパ、ママはAちゃんの頭をグリグリとなで、褒めた。そして目をウルウルさせながら木から降りたAちゃんは、安堵感と達成感でパパに抱きついた。

小さな小さなAちゃんの頑張る姿は、そこにいたスタッフの心に響いた。Aちゃん、感動をありがとう。

(写真はAちゃんではありません)
IMGP9256.JPG
posted by Sue at 17:07| Comment(4) | TrackBack(0) | 愚母の苦悩 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
読んでて、わたしも感動しちゃいました。わたしはアドベンチャーレースで滝から飛べなかった事を今でも後悔してます。恐怖に負けちゃいました。小さいながらにも一生懸命頑張ったんですね。いつかうちのファミリーもでてみたいです。
Posted by まゆ at 2011年07月29日 05:29
まゆさん
コメントありがとうございます。大人だって怖いものは怖いですよね〜。それを簡単に「がんばれ!やればできる!」と言うのも少々酷なような気もします(汗)。

「わたしはアドベンチャーレースで滝から飛べなかった事を今でも後悔してます」
その通り!できなくてもいいんです。人は皆、できなかった事よりも頑張らなかった事に後悔するんだと思います。まゆさんは身を持って体験したゆえ、いつかきっと子育てに通じる事があると思いますよ。

Aちゃんは頑張りました。テッペンまでは登れなかったけど、それ以上に、恐怖と戦ったことは、困難に立ち向かう勇気を持ったことと同じだと思います。
Posted by Sue at 2011年07月29日 08:59
丁度わたしもその場にいました。フタッフの立場からAちゃんに「頑張れ!絶対
落ちないから大丈夫!」と・・・でも「A」ちゃんにとっては「その言葉がさらに
プレッシャー」になっていたのかも?・・・「んん〜難しい!」
もし「親の立場だったら、あの場面で「もうイイです。と諦めさせていたと思います」
「親御さんもAちゃんも、ヨーキもしんちゃんも皆、諦めずに・・・・」
閉会式「A」ちゃん家族はとても「素敵な笑顔」で喜んでくれましたネ!!
「A」ちゃん来年も待ってま〜す。
Posted by タカニー at 2011年07月29日 14:06
タカニー
ほんと、あの時は力が入りましたよね(笑)。でも閉会式でのAちゃんファミリーの顔はスタッフもうれしくなりましたね。
先日、モミー夫婦と食事をしました。モミー夫婦もとても楽しかったようで、一足お先に写真を見て大盛り上がりでした。色々とあるけど、あの笑顔を胸に、来年もなんとか開催しましょう!
Posted by Sue at 2011年07月29日 14:17
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