そこには鉄棒がある。驚くことに逆上がりでクリアする子も少なくない。昨年のクラスはほとんどの子が逆上がりをしていた。もちろん前周りでもいいのだが、練習中に闘争心に火が点くのだろうか、見事にクリアしていく。それがリレー競争となるのだから必死だ。5~6歳の子たちのがんばる姿は、なんとも微笑ましくて、たくましくて、面白い。
さて、今年はウチの娘もやらなくてはいけない。しかし、手ごわいほどの運動音痴である。前回りですらできるかどうか…。
先日の水泳大会では水に顔を浸けることすら怖がっていた。お風呂では何とかできるのだが、プールとなると雰囲気が違うのか、怖いようだ。
隊長が「水っていうのは生命に関わるから、自然と防衛本能が働くのかもしれない。いくらプールとは言え、やっぱり水は特殊な環境だ」と言っていた。確かに私が子供のころもプールというのは他の体育の授業とはかなり異なる性質を持っていたように思う。
やるだけやって、できなかったのなら、それでもいい。ただ、できないからという理由で逃げ出してほしくない。あきらめるのではなく、自分に納得がいくまでやってみる。そうすれば必ず何らかの結果が生まれる。目に見える結果ではなく、気持ちの上で得る結果。逃げてしまえば、次も逃げればいいという、逃げ癖が身につくだけ。
それにはまず成功体験を得ることだろう。難しかったことができた、クリアした、受かった、など、小さなことでも「目標を達成すること=成功」を経験することで、その満足感や達成感を得ることができる。それこそが次につながるのだ。頭ごなしにやらせれば嫌悪感が強く残ってしまう。
アドベンチャーレースも同じである。ランは得意でもウォーターは苦手。だからこそ、ウォーターの練習から逃げ出さずに、立ち向かっていく。多種目であるアドベンチャーレースでは、好きなことばかり練習していては勝てない。たとえ下手であったとしても、そんな頑張る姿勢はチームに良い影響をもたらす。
苦手なことを練習することは、勝つことに対して避けられない道だ。偉業を成し遂げイチローも言っていた。「特別なことはしていない。ただ毎日同じことをやるだけ」。もちろん彼は特別で天才だ。しかし、そんな特別な存在の中にも、身近なことを教えてくれている気もする。できないことでも、毎日やっていればできるようになる。それは凡人にも通じる。
さて、雪国の水泳の時期は短い。プールの時期は過ぎてしまったものの、これから向かう鉄棒への挑戦で、どうにか娘には成功体験を得て欲しい。下手でもいい。速くなくていい。まずは「できた!」と言う達成感を味わって欲しい。
先日、室内用鉄棒のあるお友達の家で特訓。お友達のパパやママにもお教えてもらったそうだ。しかし、なかなかグルリと回りきれない。それでも一所懸命にやっていたと聞いた。がんばっているのだ、彼女なりに。親の知らないところで、あきらめずに何度も何度も鉄棒に向かっていっている。
私に何ができる?練習につきあうことくらい?それも少々加熱してしまうときがある。難しい。教える事は本当に難しい。
ならばと昨日の夕方「前回りができるまで禁酒宣言」をした。それを聞いた隊長までもが同禁酒宣言。まだまだ暑い。壊れた冷蔵庫も買い替えたし、風呂上りにキンキンに冷えたビールを我慢するのは辛いけど、こんなことくらいしかできない。
娘は「お父さんとお母さんにおいしいビールを飲んほしい」と、禁酒宣言を聞いてすぐに近くの公園に行き、隊長の特訓を受けることに。人は『自分のため』より『人のため』の方がパワーが出るのだろうか。
しばらくして家に戻ってきた娘は、玄関のドアを開けるや否や「酒が呑める 呑める 呑めるぞぉ~ 酒が呑めるぞぉ~~~」と上機嫌で歌う。????なんだ、その昭和な歌は????
「お母さん、前回り、できたよ~!今日は呑んでいいよっ!」ええええええーーーーっ!?早いっ!勇んで特訓する気でいた隊長に聞いてみると「すぐにできた」とのこと。うれしいのはうれしいのだが、せっかく禁酒を決断したのに。なんだか勢いよく飛び出したのに、すっ転んだ感じ(苦笑)。
でもって、その晩には、あれだけ苦労していた後転(でんぐり返し)も難なくできた。鉄棒での成功体験が活かされたようだ。そしてお風呂でも頭いっぱい潜ることができた。
子どもというのは、なんと素直なんだろう。大人もこれぐらい自分の気持ちに正直になれるといいのに。
あ~でもね。5歳児がラバクーダ(♪日本全国酒飲み音頭)はどうかと思うよぉ。
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ちょうど同じ年の子を持つ親で、自転車がようやく乗れるようになり、まさに「成功体験」だなあと思わされます。
親にとっては容易いことでも、子供にとっては「大きな壁」である事に痛感され、その大きな壁を越えた事に対して、誉めてあげた時の、子供の顔を見るのが何とも言えないです。ほんと子供は親の鏡ですね。
ありがとうございます!最近、褒める事の難しさを実感しています。
特にみんなできるのにウチの子だけできない、となると、ついつい力が入っちゃって、厳しいことも言ってしまいます。幼児期ならともかく、小学校に入ると、それが顕著になってきてしまって。できないことで一番凹んでるのは、この子だというのに。
思えば自分もできない事で親に「なんでこれくらいのことができないんだ」と言われた覚えがあります。辛かった。でも、今や同じことを子どもに強いています。
そんな意味でも、子どもは親の鏡になりますね。