2014年07月07日

化学反応 その2

先日、娘がクラスメイトのWちゃんでピザを作った。ファミリーアドベンチャーでピザを作ることになり、そのレシピの試作である。

小学校1年生の二人は、まだうまく生地を捏ねることができないのか、破れたり分厚くなったり。円く伸ばしたはずのその生地は、円というより四角に近いものとなり、なんとも個性的。

せっかちな娘とおっとりなWちゃん。真逆な性格の二人だが、思えばこの二人、一緒にいる事で何かに挑戦しようとがんばることができる。一人ができれば、できない方にやり方を教える。以前、二人で助け合いながら逆上がりをマスターしたこともある。

ライバル心とはちょっと違う、ほんわかしたチームワーク的な反応。娘の持つある一部と、Wちゃんが持つある一部が化学反応を起こして、挑戦意欲を生み出したのだろう。

そう言えば、娘は他の子といる時は、Wちゃんと引き起こすそれとは異なる化学反応を引き起こしている。ライバル意識を引き起こす子もいれば、ひたすら愉快でいられる子もいる。今は色んな子と遊んで、自分の中の潜在的な力を引き出す時なのかもしれない。

ある知り合いが「本当の友人とは、愚痴や悪口を言い合える仲ではなく、将来や夢の話が楽しくできる仲の人を指す」と言っていたのを思い出した。

隊長がみなかみ町に来る要因となったのは、カッパクラブの故小橋研二さんであった。彼の「利根川源流には関東最大の激流があるから、ここでラフティングやったら楽しい」という言葉だった。当時、日本ではまだ「ラフティング」はあまり知られてないスポーツで、アドベンチャーレースを始めたばかりの隊長は、その種目にラフティングがあることから、小橋さんについて水上町(現・みなかみ町)に移り住んだ。

この二人、会う度に『ワクワクすること』を語り合っていた。「諏訪峡大橋でバンジージャンプやると面白いよな」とか「4日間ノンストップのアドベンチャーレースやったら楽しいよね」とか「雪国観光圏をひとつのルートで結ぶと壮大なロングトレッキングができるね」とか「最初の一滴から海に注ぐまで利根川をラフティングで行ったらどうなるかな」とか。そして何よりすごいのは、その『ワクワクすること』を実際にやってしまうことにあった。

この二人の化学反応は他がついていけない程の強いものを引き起こしていた。それでも徐々に周囲がその反応に対して、どんどん反応していくわけだが。

そんな私も隊長と反応を起こしているのだろう。アウトドア派の隊長に対し、インドア派の私。そもそも隊長一人でがんばることもできた。相棒が私じゃなければもっと広がっていたかもしれない。妻が私じゃなければ成功者になっていたかもしれない。それでもまったく異なる趣味を持つ私たちが一緒に仕事をしているのは、「将来や夢の話が楽しくできる仲」だから、だろうか。

化学反応は様々である。自分でも気が付かないような反応を引き起こしている事がある。どんな人とであろうと化学反応は起きている。留意すべきは話が合う人・合わない人ではない。いい反応か悪い反応か、であろう。

その時に出会う人は、必ずその時に出会うべく人である。悪い反応を引き起こしてしまった場合は、相手が今の自分に何が必要かを教えてくれているのであろう。無視した方が早いし、簡単ではある。それでも、そっぽを向かずに向き合ってみることで、ひょっとすると違った反応になるかもしれない。少なくとも、次に出会う人とは良い反応になるかもしれない。人は変わらずとも、自分は変えられるのだ。

さて話はピザに戻る。はしゃぎながら作ったピザの中には、焦げ部分があったり、固い部分があったり、柔らかい部分があったり。お世辞にも成功とは言えないが、それでも二人の化学反応が生み出した世界でひとつだけのピザは、とてもとても美味しかった。

化学反応 その1
posted by Sue at 10:33| Comment(0) | 干物女の行水 | 更新情報をチェックする
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