2016年04月08日

互助精神

先日開催された「ハセツネ30K」で、トップゴールした選手が、男女ともに義務装備不携帯で失格になったことについて、隊長がフェイスブックでこんな事を書いている(以下、隊長のFBから転記)。

『主催者は英断を下してトレランレースの現状に一石を投じたのだと思いました。
一般的には、「皆の手本となるべきトップ選手がルールを守らなくてどうする」的な意見が多いようですが、私には示唆に富んだ多くの問題意識を与えてくれました。

まずは、義務装備とはどういうものか?ということです。
トレランを安全に遂行するにはどんな装備が必要なのかを、皆で改めて考える良い機会だと思いました。そして、その装備はどんな役割を持つのか?ということを理解することも大切なのではないかと。

自然の中では自己責任で行動する必要があるため、自分の安全を守るための装備という位置付けが大勢だと思います。しかし一方で、他者を助けるための装備と捉えたらどうでしょう?自然の中ではお互いに助け合うという互助精神も必要です。

自分の持っている装備が人を助けるとか、他人の装備で自分が助けられることもあるということが、自然の中では多いのではないでしょうか?

救急法の習得も同様だと思います。特に心肺蘇生法などは自分を助ける技術ではないわけです。しかし、皆が習得していればお互いに助け合うことができます。

人間が自然と対峙することで学ぶことは多いです。その最たるものは、自然は偉大であり、脅威であり、人間はちっぽけな存在であるという畏敬の念を謙虚に持つことだと思います。そうすれば人は助け合って生きていくべきだし、トレランレースにおいてでさえ参加者全員の無事のゴールを願い、気になるようになりたいものです。

トレランを愛する同志に何かあればすぐに助けに行くような連帯感、さらには責任感まで持てるようになったら、トレランは素晴らしい文化になるんだと思います』


Patagonian Expedition Raceで、隊長が自転車転倒でケガをし、イーストウインドは窮地に立たされた。過酷な自然環境の中、それを乗り越えられたのは他の3人の支えがあってこそ、である。まさに互助精神の力に尽きる。

隊長の荷物をメンバーが分担して背負い、カヤックも陽希が主に一人で漕いだ。手が不自由だった隊長の用足し後には、ズボンの紐締めすらもメンバーがやってくれた。文字通り、彼らが助けてくれたのだ。そういった事が、観ている側に感動を伝える。

順位を競うものだから、結果はついてくる。しかし結果ばかりが大切ではない。スポーツをする人全員が持つべき「スポーツ精神」には「互助精神」も含まれると思う。

この夏、トランスジャパンアルプスレース(TJAR)がある(隊長も私も実行委員を務めさせていただいている)。これに出場するには様々な条件をクリアしなくてはいけない。

その中にひとつに「消防署、日本赤十字等の主催する救命入門講習もしくは救命講習(AEDを含む心肺蘇生法)の有効期限内である修了証明書の画像データを提出すること」というのがある。参加選手は、レース中に他の選手だけでなく、すれ違いの登山者でも何かあった場合、すぐに対応できるようにして欲しいという想いからこの条件が生まれた。

TJARは普通の登山やトレイルランに比べ、必須装備はかなり多い。しかし、それは自分たちを助けるばかりでなく、人を助けることにも役立つかもしれない。

結果は大切。されど、結果よりもっと大切なものがある。TJARはスポーツマン精神と互助精神に満ちた戦いである。今年も勇者たちの感動的な戦いを応援できることに感謝し、ワクワクしている。


posted by Sue at 16:04| Comment(0) | 干物女の行水 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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